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でも、下着奪われちゃったことは事実だから、言い訳しなくちゃいけないと思ったの。タガヤンとつき合うことになったからって。もうつきあってるんだから、たまには勢いで脱がされることだってあるでしょって。そんなことは仲のいい恋人同士であることじゃない? そうでしょ?
「ほーら、みんなカップルだよ。泉水、見てみなよ。みーんな愛し合ってるんだよ」
そういったのも言い訳だった。でっかな口開けて馬鹿みたいに笑っているあの女だって、スカートの中はすでにスッポンポンかもしれない。あの髪が長くてしとやかそうな先輩だって、パンツはもう男のポケットの中に収められているのかもしれない。ほら、座卓の隅に丸まっている、一見布巾にみえるもの。あれだって数分前まで女が穿いていた下着かもしれない。
泉水を仲間に引き入れたかった。アンタも東条先輩にパンツ取られちゃいなよって、いってやりたかったの。本当は。
泉水のとこまで這ってきたのは、タガヤンがそうしろといったから。ミニスカートだったから、四つん這いになったら恥ずかしいところが見えてしまう。アタシをそんな淫らなオンナにした自分のカリスマを部員たちに見せたかったのかもしれない。そして、
「ほら、罪だよ」
と、後ろ指を指したかったのかもしれない。
「罪の女は聖なる男に貫かれてこそ救いの道が開かれるのだ」
と、毎週日曜日に隠れ家で説いていることを、あの酒場でもいいたかったのかもしれない。隠れ家のことはまだ泉水にはいってないし、誘ってもいない。タガヤンと東条先輩が「もうちょっと待て」といったから。
隠れ家は教団の聖所。
サークル活動は教理の実践の場。
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