幼少期の異常行動

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幼少期の異常行動

雅彦は幼い頃から異常な行動を見せるようになった。 昆虫や小動物への破壊衝動は抑えきれず、その小さな命を弄ぶことに快感を覚えた。 彼の手で無数の生き物が命を落とし、その度に雅彦は奇妙な満足感を感じていた。 さらに、雅彦は歪んだ性への興味を持ち、対象は男性女性を問わなかった。 その異常な興味は、周囲からは隠されていたが、彼の心の中で次第に膨れ上がっていった。 雅彦には父母の愛情が不足していた。 彼の歪な性癖はそこから生まれたものなのかも知れない。 親の愛を知らずに生きた雅彦は、別の人間に父母の愛情を求めてしまっていたのかも知れない。 それを埋められない間、昆虫や小動物への破壊衝動を繰り返すことで、性的満足を得る代替にしていた。 なので、もっと命を壊したいと思うのは、彼にとっては性的興奮と何ら変わらない欲求であった。
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