27人が本棚に入れています
本棚に追加
こうして、新撰組は報酬の受け取りを決定した。
収入の増大によって、以後隊士らの生活は一変することになる。
今まで自由に行けなかった遊郭へも頻繁に通え、酒も好きなだけ飲むことができる。
近藤は、義父・周斎が重病に倒れたとの報に接して以降、少ない収入の中から多くを仕送りに当ててきたが、これで遠慮なく島原・木津屋の深雪太夫に会いに行ける。
土方も隊士らとともに遊郭に繰り出しては、東雲太夫、君菊、小楽などの馴染みを数多く作った。
土方は花街の女たちからとにかくよくもてた。
この頃小野路の小島鹿之助に宛てた書状の中で、
「報国の 心を忘る 婦人かな」
という遊び心に溢れた句を土方は詠んでいる。
最初のコメントを投稿しよう!