眠気

1/14
前へ
/315ページ
次へ

眠気

夜になって自室へ戻ったとき、私はその場に崩れ落ちるようにして座り込んだ。 今日見た写真や自分の制服のことが頭に焼き付いて離れない。 電気もつけずに座り込んだままでいると自然と涙が出てきた。 雪菜だけは違うと思っていた。 信じていた。 だけど、怜也が整形したとわかった今、雪菜のことだって信用しちゃいけなかったんだ。 雪菜は女性にしては背が高くて、男性的なところもある。 怜也が体まで整形していたとすれば、雪菜が怜也であってもなんの不思議もない。 「うぅ……」 誰も信じられない自分に涙が出た。 悔しくて悲しくて、強い孤独を感じる。
/315ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加