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早々に計画が破綻していく音が脳内になり響く。
新しい朝。
新しい一歩がガラガラと音を立てて崩れ落ちていく。
「お、起きてるよ」
どうにか声を絞り出して返事をし、ドアへと近づいていく。
「コーヒー淹れたよ」
「あ、ありがとう。リビングに置いておいて」
こんな早朝にコーヒー?
違和感が膨れ上がる。
どうして?
なんで?
まさか昨日雪菜のクローゼットを買ってみたことがバレただろうか。
冷や汗が背中を流れていく。
心臓は今にも張り裂けてしまいそうだ。
「一緒に飲もうよ」
そんな声が聞こえてきたと同時にドアバーが揺れた。
ハッとして身を引くと、内側へとドアが開かれていた。
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