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「そ、それより、今日は少し遅れて学校へ行くから、雪菜は先に行っててね」
「どうして?」
「き、今日の午前中はバイトの面接が入ってるの」
咄嗟についた嘘だった。
どうにかしてここから逃げ出すためにも、まずは雪菜から離れる必要がある。
「バイトの面接?」
雪菜の表情が怪訝そうなものになる。
「お金のことならウチにまかせてくれればいいのに」
「そんなわけにはいかないよ。ずっと雪菜のお世話になるなんてさ」
ヘラリと笑って言ってみても雪菜は笑ってくれなかった。
ジッと私の手に持つカップを見つめている。
私はゴクリと唾を飲み込んで雪菜の次の言葉を待った。
「飲んで?」
「あ、うん……」
どうしよう。
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