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息を吐き出せばそれも瞬時に凍りついてしまいそうなほど、全身が冷たくなる。
「え……」
「知ってるか千尋ぉ。他人になりすますためにはなぁ、オリジナルを殺す必要があるんだぜぇ?」
それは私の知っている怜也の声だった。
今までは声を変えて話しかけてきていたのだろう、雰囲気も話し方もガラリと変わった。
「お、おろして!!」
車のドアに手をかけるが、チャイルドロックされていて開かない。
「俺は剛志の気持ちも雪菜の気持ちもよぉくわかる。脱走してまでお前に会いに来たんだからなぁ!」
「いつから大田店長になりすましてたの!?」
怜也が整形していると教えてくれたあの人は本物だったに違いない。
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