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あの時彼は私になにもしてこなかったから。
大田店長もまさか自分が怜也が自分になりすましているなんて、思ってもいなかったんだろう。
「脱走してすぐの頃だ。千尋はこの大田って男のことを慕ってたし、まさか俺がなりすましをするとは思ってないだろうと思ってなぁ」
そしてすべてはうまく行ったわけだ。
まずはオリジナルである大田店長を殺害し、そして私に会いに来た!
「お願いおろして!!」
ガチャガチャとドアを開けようとするが、びくともしない。
車の速度は上がっていき、目の前にカーブが見えた。
その奥は深い河になっている。
雨の日の翌日に子供が流されるニュースを聞いたこともある河だ。
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