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そんな私を見て彼氏は更に嬉しそうな顔になる。
彼がこんなことをする人だとわかっていれば、絶対に付き合ったりしなかった。
自分の見る目のなさに愕然として、絶望的な気分になる。
部屋の奥からからブーンと換気扇が回っているかすかな音が聞こえてきて、彼が今つけたのだということがわかった。
淀んだ部屋の少しずつ空気が入れ替わっていることにホッとしつ
つ、目の前に近づいてきた彼氏を凝視した。
微笑んでいる彼氏の右手にはギラリと光る鋭利な刃物が握りしめられていたのだった。
☆☆☆
「千尋、今日カラオケ行くんだけど一緒にどう?」
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