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僕のおじいちゃんは、あのサンタクロースだ。
僕は、今、18歳のフィンランドの高校生だけど、僕に白いひげがはえだしたら、おじいちゃんの跡を継いで、クリスマスには、サンタクロースとして、トナカイのソリで、世界中の子供たちに、プレゼントを配って回らないといけない。
正直、僕は、サンタクロースになりたくない、、。
実際、お父さんは、サンタクロースの仕事が嫌で、銀行員をしている。
だから、僕が、おじいちゃんの跡を継がないといけなくなったんだけど、、。
今は、7月。
フィンランドも、夏だ。
みんなが、夏を楽しんでいるのに、おじいちゃんは、クリスマスに子どもたちに配るおもちゃを、工房に籠って作っている。
僕も、将来、サンタクロースになったら、夏休みもないのだ、、。
僕が、ため息を吐いて、学校のカフェテリアにいると、僕が、密かに恋をしている、黒髪の美しいクラスメートのアイラが、友だちと話している声が聞こえた。
「あたしのね、好きな人はね、、」
ええっ?!
僕は、耳が、ダンボになった。
アイラは、続けて言った。
「サンタクロースなの! 子どもの頃から、大好き!」
僕は、その時、思った。
将来、サンタクロースになったら、アイラと結婚できるかもしれない、、。
サンタクロースになるのも、悪くない!
end
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