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窓の外は雲一つない青空。4限が古典だったせいで頭がぼんやりしている。
「で、亮平…まだ見つかんねぇの?天気の子」
「あぁ、いねぇんだよどこにも」
「俺、昨日3年の教室覗きに行くの付き合わされたんだぜ?姉ちゃんいるから大丈夫だろって…」
快斗が夏生に愚痴る。
「姉ちゃんの友だちに可愛がられて喜んでたじゃねぇかよ」
「俺は金曜1年の覗きに付き合わされたぜ。誰も目ぇ合わさねぇでやんの…」
「しゃーねぇよ、夏生は見た目イカついもんな」
快斗が爆笑しながら夏生の肩をバシバシ叩く。
「たまたま教室にいなかったのか…それとも2年か…って事だよな」
俺は残りの弁当をかき込んで勢い良く立ち上がった。
「んぉ?」
「俺、端から順番に見て来るわ」
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