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ジャンピング土下座と食事運。
エブリスタ様では初めてのエッセイ作品となります。
自分は、豆ははこと申します。まめははこ、と読みます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
他サイト様のコンテストに投稿いたしましたものを修正いたしましたエッセイ作品、エッセイ。でございます。
書かせて頂きますのは、食事運の悪さについてです。
復唱いたします。食事運の悪さについてです。
食事運、しかも、悪さについてのエッセイ。
食事運の悪さ、とは。
出先で名物の美味しいものを食べようとしたら、満席。結局、ファーストフードになってしまった。出先なのに、いつもの味だ……。
こういうのかな? と思われましたでしょうか。
いいえ、そういうのではございません。
こちらは、いつもの食べ慣れた味、安定した味に親しめております。ですから、ここで述べたい食事運の悪さではございません。
こちらにつきまして、あえて言うならば、タイミングが悪い、でしょうか。
以下で、豆ははこの食事運の悪さを述べさせて頂きますと。
普通のファミレスにて。
ランチメニューにコロッケカレーを頼んだら、かなり待たされました。
ちなみに、遅めのランチタイムで、お客さんは少なめでした。
十五分? くらいが経ち、さすがになあ、と思っていたら、店長さんが席にみえました。
そして、こちらが緊張した面持ちの店長さんの言葉でございます。
「申し訳ありません、フライヤーでコロッケが爆発いたしました。コロッケカレーではなく、カニコロッケカレーでもよろしいでしょうか?」
「……はい」
爆発です。被害はコロッケだけでした。
こういうのを食事運が悪い、と言います。
代替がカニコロッケだったかは、ちょっとあいまいですが、実話でございます。
クレームを入れても問題はないのかも知れません。ですが、豆ははこは、これは「面白いからありだな」と思いました。
ありでしたから、普通にまたカレーを待ち、そのあとはさすがにすぐに配膳されたので、普通にカレー(多分カニコロッケカレー)を食べ、普通にお会計をしました。
それくらいに、あるあるな話なのでございます。
次です。
アイスコーヒーを頼んだら、コーラが。
蓋付きの紙コップなので、確認せずに普通にミルクを入れて飲んでしまったのです。
味ですか? ご想像下さい。
罰ゲームの味、とでも申しましょうか。変わった味でした。
自分に、オーダー通りのものがくると考えた豆ははこが悪いのでしょうか? いや、違うはずです。恐らくは。
更に、でございます。
ファミレスで「注文をご確認下さい」。
「はい、○と△です」
「○と△、承りました」
店員さんも同じメニューを復唱したのに、そのメニューがこないのです。
違うものが、やってくる。
○と□、△と◇などですね。○と△にはなりません。不思議です。
ちなみに、レシートには○と△。
正しく印字がされていました。
まだ、ございますよ。
ファーストフードのテイクアウト。豆ははこの場合、商品が足りないのは、当たり前。
だから、常に袋から出し、確認いたします。
今日は、ナゲットのソースが足りません。
ナゲットそのものや、バーガーではなかったから、まだましでしょうか。ドリンクを入れてもらえなかったこともございます。
レシートを手にして、カウンターへ。
こういう時、レシートは大事です。証拠になりますので。
次ですね。これはどうでしょう。
中華のチェーン店で餃子と半チャーハンを頼んだら、チャーハンに味がついていない。油で炒めたお米の味です。
でも、食べました。お腹がすいていたのです。
今なら「こちらの店のチャーハンは、味をつけないのが正しいのですか?」くらいは言うかも知れません。
もしも、「はい、その通りです!」と言われたら、今でも、多分許します。面白いからです。
あとは、きつねうどん(油揚げ)を頼んだらたぬきうどん(天かす)が。
換えてくださいと頼んだら、すぐにきつねうどんがやってきました。
はやい、はやすぎる。
これは、何かがある。
そう思いましたら、案の定。
すべてをすくえていないために、少しだけ残された天かす。
天かすの油が浮いたうどん。
その上に、油揚げがのったうどん。
きつね? うどんが登場いたしました。
そうなのです、麺を茹でなおして、作り直してはもらえなかったのです。
しかも、どんぶりもそのままなのです。
食べました。味は一応、美味しかったです。
実は、まだたくさんあるのですが……。
そろそろ、真打ちを失礼いたしますね。
サブタイトルにいたしました、ジャンピング土下座です。
それは、駅ビル的なところの、最上階のお店でした。
ファミレス、ファーストフードよりはややお高めなくらいのところ。
そこに、現在は旦那さんな人と、行きました。(以降は旦那さんとさせて頂きます)
先に、旦那さんの注文の料理がやってきました。
少し、待ちました。
「食べてていいよ」と、ははではない頃の、若い豆(そんな頃もあったのですよ)が言いました。
「じゃあ」
旦那さんは、料理を食べ終わりました。
おや、若い豆の料理は、まだきませんね。
あ、店員さんですよ。
ついにきた! と思ったら。
「お下げしてもよろしいでしょうか」
「どうぞ……じゃなくて、注文したのにまだきていないのですが」
旦那さん、えらい。
そして、店員さん。
「え」
え、じゃねえやろがい!
豆ははこな、今ならば言えます。
でも、この頃はまだ若い豆だったので、言えませんでした。
言ってやれば良かったですね。
ですが、言えませんでした。
そうしましたら。
「申し訳ありませんでした、オーダーが通っておりませんでした」
店長、登場です。
……なんなのでしょうね。
そうして、旦那さん側のお皿は下げられ、やってきた料理。
内容。全く覚えてません。
コースとかではありません。普通の料理です。
で、食べ終わり。
お代はけっこうです、的なやり取りをするわけですが、食べてはいますからね。払いますよ。
それで。
「どうしてああなったのですか」
払ったからには、訊きますよね。
ありがとう、旦那さん。
そうしましたら。
店長、再び。
……いちいち出てこないでほしかった。
ですが、ここで、店長。
「申し訳ありませんでしたあ!」
突然の、ジャンピング土下座。
正しくは、飛ぶが如くの移動、のち、土下座、でございました。
若い豆、人は飛べるんだなあ、と思いました。
店内は一瞬、時が止まりました。
これは恥ずかしい、実に恥ずかしい。
まるで、こっちがそうさせてるみたいですよね?
理由を聞いただけなのに。
思い出としては、最悪ですね。
スマホ全盛期でなくて、ほんとうによかったです。撮影とかをされていましたら、困るどころではございません。
旦那さんにこの話をすると、「飛んだよね」という確認で終了いたします。
多分、これからも話題に上ることでしょう。
こちらが、豆ははこの最悪の食事運体験です。
この最悪を更新することは、おかげさまで、まだございません。
さすがに、更新されたくはないです。
これ以上(以下でしょうか)の食事運の悪さは、想像できません。
ですが、こうして皆様に披露できたので、ネタとしては美味しかったのでしょうか。
……ごちそうさまでした。
ご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
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