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第1章 1度ある事は2度ある?
黒鳶万理華と白河健太が20歳になり
当主の座をそれぞれ引き継いだ際、
灰色を生み出すという案が、
また浮上したのでございます。
万理華「私は健太を愛している。」
健太「俺は万理華を愛している。」
健太の一族である白河家は、
これに猛反対をしました。
白河俊哉「我が家は白、城はともかく《しろ》という名字が入る家から婿なり嫁なりを選んで来たのだ…」
白河俊哉は祐貴の父親で健太にとっては父方の祖父になります。
白河結菜「健太、貴方は白河家の当主なのよ。白と黒が混じり合う事など有ってはならないのよ…」
白河結菜は健太にとって父方の祖母で
城田家から輿入れしてきた《しろ》の名を持つ人間でございました。
健太「白が正義で黒は悪だと誰が決めたのです?白河、黒鳶両家が手を取り合い琥珀乃宮を繁栄させるべきではないのでしょうか?」
健太は前例よりも自らの気持ちを優先し万理華を嫁に迎える事にしました。
これにより琥珀乃宮では灰色の色鉛筆が誕生しました。
万理華「貴方の妻になれたからグレーが愛おしく思えます。白と黒も混じり合う事が出来るのですね。」
白河万理華〈旧姓黒鳶〉は愛する白河健太の隣で灰色の色鉛筆を愛おしげに見つめていました。
白河健太「この色鉛筆は俺の覚悟だ。
必ず万理華の事を守るという…」
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