雨上がり、僕はいつも涙。

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春になり、先輩は卒業した。 振られてから、どことなくぎこちない雰囲気だった僕と先輩。 このまま、挨拶も出来ないまま別れるのだろうな、そう思っていたが、式のあと先輩は、僕のことを待っていてくれた。 「よっ。最後に挨拶くらいさせろ。」 変わらない明るい笑顔で、先輩は僕に声をかけてきた。 僕は、どう返したらいいのか分からず、頷いた。 そんな僕に、先輩は小さなメモの切れ端を渡し、こういった。 「キミ、カッコよくなったよ。これからも私の自慢の後輩でいてね。」 ただ一言そういうと、踵を返し先輩は去って行った。 僕の返事を聞くこともなく。 渡されたメモには、先輩の連絡先が書かれていた。
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