僕の罪と君の記憶

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 17歳で交際をはじめたこと、18歳で体をつなげたこと、——そして、三カ月前のあの事故の直前に別れ話を切り出されていたこと。 「なんで、別れ話になったんですか?」 「……その答えは、君しか知らない」  和也は顔を顰めた。そして、唇を震わせた。 「俺は、いまも、諒さんのことが好きです。この感情だけは、ちゃんと思い出せました」 「……簡単に言わないでくれ!」  それから、僕の中の感情が堰を切ったように流れ出した。 「ずっと後悔していた。君をまともな生き方から遠ざけてしまったことを……! ふつうに生きて、彼女をつくって、やがて結婚するような、そういう生活を君にしてほしいんだ! でも、君を愛する気持ちも止められなくて、どうしたらいいかわからなくて……君の記憶がなくなったと聞いて、僕は少しほっとしたんだ! ほっとしてしまったんだよ! 最低だろう? 笑ってくれ。でも、君もわかるだろう? ほんとうに、愛だけでは乗り越えられないものが山ほどあるんだ……。どうかもう僕のことを好きだとか、その気持ちは忘れてくれ。記憶を無くす前の君は、間違いなく、僕に言ったんだ、別れてくれ、と」 「わかりません」
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