僕の罪と君の記憶

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 和也は僕の肩に手を置いた。そして、強い瞳で僕を見る。僕が愛した、あの瞳だ。 「なぜ俺が諒にそんなことを言ったのか、いまの俺にはわかりません。でも、いま、俺の中に諒を愛する気持ちがあることは間違いありません。俺にはそれしか残っていません。他のことは全部忘れてしまいました。きっと、俺にはどうでもいいことだから、忘れたんですよ」 *  僕たちが初めて体をつなげてから、もう数えきれないくらいそういう行為をしてきた。  和也の鎖骨を撫で、唇をよせる。つ、と舌を這わせると、和也が「んっ」と声を出す。記憶を失っても、体はやはり和也のものだ。潤んだ目で見上げられると、知らずこちらの呼吸もあがる。  片足を持ち上げて、足を開ける。和也のそこは熱を持ち、僕を待っていた。 「すごい、ここはちゃんと覚えてるんだね」  指をつきたてると、奥へとすんなりと入った。奥へ奥へ、ぐりぐりと指を押し込むと、さらにそこは拓いていく。  和也の背筋が震えた。彼も呼吸が荒い。2人の呼吸と水音だけが部屋に響く。僕たちは何も言葉を発さなかった。言葉はいらなかった。記憶もいらなかった。ただ、体がお互いを覚えていた。
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