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耳まで赤く染めたレオルゴールは、つっかえながらも、どうにかそう言い切った。
ケントガラン――レオルゴールのよき理解者は、苦笑して立ち上がった。
「君の意地っ張りぶりには敬服するよ。頑固さにもね」
その言葉にレオルゴールが反応するよりも早く、ケントガランは愛しい恋人の頬に唇を寄せた。
*****
あれから時は過ぎ――。
レオルゴールは狼狽していた。
なんとレオルゴールは無事に学校を卒業してしまったのだ。彼にとって鬼門となっていた卒業祝賀会も恙なく終了し、明日にはこの3年間を過ごした学び舎を去ることになる。
これほど奇異なこともない。
「ふう……」
レオルゴールは狼狽を抑え、宿舎で荷物をまとめていた。感情が高ぶったときに何かしらの作業をしたがるのは彼の癖である。
過去、彼は数えきれないほどこの学校に入学し、差別的偏向のある貴族どもに嫌というほど辛酸を嘗めさせられたものであった。レオルゴールは心底、この学校を憎んだ。
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