magic near miss 第二章 光の巫女編

エリス王国へ

この大陸の中央に位置するエリス王国は建国して数百年・・・位置の関係から何度も周囲の国々から侵略された事の有る土地だが魔法研究に特化した国家で有る。

そこに更に東に位置する小国トリントン王国や周囲の国々と同盟を組んだのは割と最近の話で・・・北のジオック帝国との戦争を締結させたのは現国王で有る。エルダート＝シンク＝エリス王と言われているのがこの世の風潮だ・・・

「なあイーファン・・・お前もそろそろ身を固めた方が良いと思うのだが？」

そんな国王で父のエルダートに呼び出しを食らっているイーファンはこの国が誇るエリス学園を優秀な成績で卒業した１９歳でまだ即位していない第一王子のジークフリードに続き二年前の事件で処刑されたザーツバルトの代わりで第二王承権を持つ第三王子だ

「いやいや・・・僕はローレンスと違って一人だけ愛するって無理だし・・・？」

「そのトリントン王国第一王子のローレンス様の父君で有るバリサム陛下から手紙が届いた・・・聞く気は有るか？」

そんな父の言葉にピクっと反応したイーファンは聞くだけなら・・・と頷いたので有った。

ーーー

そして場所は代わり・・・やっとの事でエリス王国の王都で有るエリスに辿り着いたシホは門番に注意を受けていた。

「良いかい？ウルフとは言え魔物だ・・・絶対に危害を加えない様に注意するんだよ！」

そんな門番に分かってます・・・と答えたシホが小さくなったシロの首輪にプレートを付けたのだ・・・

「ゴメンねシロ？」

『別に良いわよこれくらい・・・それでどこに行くの?』

そう言いながらキャンキャンと吠えるシロにシホが懐かしいあの場所に向かうと、ああここか・・・とシロは大人しく店の前に座った。

「ねえ・・・ここに来た事有るの？」

そんなシロの様子にスージーから首を傾げられたシホがまあね・・・と答える中・・・久しぶりね♪とここブルーハート商会の現オーナーで有るアンナ＝ブルーハートが店の奥から出て来たので有る。