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ここエリス王国を中心とするこの大陸にはいくつかの有名な学園が有る。その中でもエリス王国魔法学園はトップレベルで他国からの留学生は勿論・・・海を渡ってもやってくる程だ。そんな超ハイレベルな進学校の校門前にシホ達が立っていた・・・
「なあ・・・俺的にはこれで満足なんだけど・・・」
「兄さんに同じく・・・」
そう怖じ気づくセイとツキに対しキーツ兄妹はある意味まだマシな方だ。
「良し行くわよ兄さま!」
「今日は学科試験だからレイピアを仕舞えって・・・」
そんな愉快な仲間達が居るからか不安よりも心配が大きいシホはまったくもう・・・と昨日から引き続き重たい頭を抱えながらエリス学園の校門をくぐったのだ。
ーーー
「まあ・・・亜人が居るますわ?」
「何だか聞くと・・・マリア子爵様の提案らしいですわよ。」
そんな受験生の声を遠くで耳をピクピクさせながら聞いていた猫獣人のミイは嫌にゃね・・・と内心苦笑いを浮べていた。
「だけどマリア様の活動が広まってるのは良い事にゃ♪」
基本的に裏表が無くいつもポジティブなミイがすぐにスイッチを切り替え次から来る受験生達の案内をしていると・・・ミイさん!と聞こえて来る聞き覚えの有る声にミイは思わず自分の主で有るフェリクスが忙しそうにしているテントの上にサッと乗ったのだ・・・
「何をしているのだミイ!?お前が居ないと妾はぁぁぁ!!?」
「ちょっと待つニャよ・・・」
例年よりも雑多多数の受験者数に対し何故か少ない受付から見つけたニャ!とまるで獲物を狩るようにミイがシャー!と飛ぶのを見てフェリクスからこのダメ猫めーっ!!?と叫ばれたので有った。
ーーー
「えっえっ・・・ミイ!?」
「久しぶりニャね?」
そしてシホは思わず上から降って来たミイを抱きとめる事が出来ず尻餅をついていた。
「あっそうだね・・・じゃ無くて!?なんでアンタがここに居るのよ!」
「中等部の手伝いニャ!そんでフェリクスが困ってるから手伝うニャよシホ?」
そんなミイからウニャっと笑みを浮かべられたシホは一瞬で上下が逆転した。
「って事でシホは借りるニャ!」
そう言いながら駆け出して行くミイにポカン・・・としていた二組の双子はちょっと待てっーー!!とシホを攫った猫獣人の後を追ったので有った・・・
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