旅立ち

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そして数日が経ち、シホ達が隣国エリス王国へと旅立つ日がやって来たので有る・・・ 「忘れ物は無い?」 「しっかりやれよ!」 そう淡々とセイとツキと言うケイさんとタンクさん夫婦に対し私の父と母は最後までグスグスと泣いていた。 「嫌になったらすぐに言うのよ!私があんな学校すぐにぶっ壊すから・・・」 「待て待て!?それじゃあリンに罪が・・・・僕が壊すからシホを連れて逃げた方が良くないか?」 弟のナオが生まれてからか・・・養子で有る私も溺愛する様になった二人にアハハ・・・と苦笑いを浮かべたシホはCASCADEの前に立っている皆を見渡しながら二っと笑みを浮かべた 「それじゃ行って来るね?」 そう言いながら手を振ったシホはねえね!!と一生懸命に手を振る弟を見ながら次の目的地で有るキーツ辺境伯の下へと向かったので有った。 ーーー この大陸の東に位置するトリントン王国から馬車で約二日ほど・・・中央に有る同盟国のエリス王国との国境に有るキーツ辺境伯領へとたどり着いたシホは先ず最初にギルドへと向かった。 「ごめん下さーい!ここに来るまでに討伐した魔物の換金をお願いしたいんですけど・・・」 「分かりました・・・って、ホントに貴女達三人で!?」 そう驚く冒険者ギルドの女性職員にクスっと笑ったシホは領主のドラヴィス様にお取次ぎを?と首を傾げたので有った・・・ ーーー 「なあシホ・・・ホントにお前の友達がここに居るのか?」 「・・・ちょっと場違いな気がする。」 そう不安そうなセイとツキに大丈夫だって?と答えながらシホが苦笑いを浮べていると・・・お久しぶりです!と手を挙げるキーツ家のメイドで有るシーラに向かって子犬の姿となったシロが一目散に駆け出した。 『ご飯ご飯!!』 「あの・・・何だかすみません!?」 何故か妙にシーラにシロが懐いているのは理由が有る・・・ 「前にここに来た時にショウ様が餌をやらなかったを随分と根に持ってるみたいですね・・・」 「ホントよ・・・それはそうと、二人の準備は出来てるの?」 そう訊いて来るシホにシーラは勿論です。と頷いた。 「明日一番に出立出来る様に準備は万端です♪」 そんな二人の侍女で有るシーラの声を聞きながらでは行きましょうか?とシホは懐かしそうに田んぼや畑に囲われたキーツ邸への中へと足を運んだので有る。 
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