7人が本棚に入れています
本棚に追加
神界で
魔法少女ひまわり組の芸術 エラル降臨 舞台無茶苦茶編新装版
神界に、けったいな雄叫びというか、悲鳴というか、要するにそういう声が響いていたという。
その時、豊かな金髪の、有り体に言って痴女みたいな女が、そこに現れた。
「あれ?さっきの声は、何でぃすかねい?」
痴女は、そんなことを呟いて、物陰から現れた女を見て、妙に納得していた。
「あああ。またあんた等でぃいすか」
イルミナティ。
ルルド・リュミエール式魔法塾学校、通称アカデミーの生徒を知る者であれば、すぐに気付いたろう。
「あら?エラル。やっほー」
異世界の神、イルミナティは、ビックリするほど彼女に、エメルダ・パストーリに似ていた。
「じゃあ、さっきの声は?」
「うん。マル君」
こいつ等、西の諸島作ってゴーラ生み出して暴走させ、マラガ火山が爆発して死んで、神になって何百年経ったか解らないが、まだやってるんでぃすねい。
「ちょいと、マルグリウスに用があるんでぃすが」
「搾り取っちゃったから、しばらくはホゲーってしてるよ?」
ゴーラの暴走の際に、欠損した左腕を空かきしながら、イルミナティは言った。
神であっても、幻肢現象はあるようだった。
要するに、片腕がないロン毛のエメルダ。知る人はそう思う美貌が、大きなおっぱいのポジションを元に戻していた。
けっ。私よりデケえからっていい気になるなでぃいっす。
「あー。そうでぃすか。じゃあ、どうすっかなあ?」
「日本のコンビニに行けば、DQNいっぱいいるよ?」
「コンビニやめろやあああああ!私はコンビニマ◯コじゃねえのでぃいす!」
異世界に住む愛の神、エラルはそう叫んでいた。
「マルグリウスのことだから、私の世界の人間について、何か知ってると思って」
「あ。それって、例の彼?私の子孫の子が子作りしたがってる?」
まあ、こっちの世界に不倫とかねえでぃすが。
私が愛の神だからって、性の乱れを推奨してるって訳じゃねえでぃすよ?
「まあそいつでぃいす。ソルスは、「あやつはいずれロリコンとなるであろう。焼く用意をせねば。こんがりと」とかアホみてえなこと言ってたでぃすがねい。自分を棚に上げて」
「ロリコンは、ソルスの方なのに」
こちらの世界の太陽神を、平気でロリコン認定する女神達の姿があった。
「まあ、私はそん時嫁がいたんで、必中の祝福授けといたんでぃすが、まあそいつのことを聞いてみたかったんでぃいす」
んー。イルミナティは、少し考えて。
「赤ちゃん、可愛かったよ?おちんちんも」
このボケ女神が。エラルは内心で蔑んだ。
「神の超認識使うのはいいんでぃすが、そりゃあ未来の話でぃすよ?」
「そう――だっけ?」
駄目だ。こいつ等。
神界で平然と青姦決めるわ、ロクなもんじゃねえのでぃいす。
「じゃあ、私も直に会いに行ってくるのでぃいす!エラルカンパニー!」
そう言って、エラルは消えた。
しばらく、ぼーっとエラルがいたところを見つめていたイルミナティは、
「――あ。マルグリ君の、垂れてきちゃった」
アホ女神が、そう呟いた。
エラル、神々が創造した地に降り立つ。
要するに、物凄い迷惑な事態の到来を意味していた。
最初のコメントを投稿しよう!