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家に帰ると、俺は別の意味で悲鳴をあげることになった。
「うわあああああああああああ!フラさん!その衣装どうしたの?!」
物凄い、エッチなくまさんが顕現していた。
きぐるみを巧みに切り刻んだ、おっぱい強調しまくっていた。
俺は、ハアハアしながらメス臭を嗅ごうとしていた。
「どうしてそんなに、お耳が可愛いのかな?」
「よく解んないけど、世のパパさんの夢と希望をって、会長が」
ママさんの会会長、凄えババアだな?!
確か入学した時、28歳独身だった気がする。
「それで!おっぱい揺らして歌うの?!森のくまさんルンルンルン!」
「貴方が見て――いいなら、まあ歌うけど」
ありがとう会長。素晴しい会長。
「出店状況見てきた!エメルダ逮捕してユノはノーマークで、あとは精々魔王と食堂のババア連名のシチュー屋だってさ!もう俺達の1位を阻む奴はいない!温泉行ってドロドロに溶けちゃおうよ!」
そう言って、俺は奥さんに襲いかかった。
あああ♡溶けちゃったなあ♡今日は。
――あれ?これは?
何か、白とピンク的な背景の中を、1人で立っていた。
向こうで、何か服の袖をバサバサした女が、飛んできたのが解った。
「あー。あの、刻が見えるのでぃいす」
俺は、それで何をしたと言うと、
「ヒギャアアー!」
女の頭を踏んづけて、9ミリのスライドを起こしていた。
「よく解らんが安心しろ。武装解除だただの」
「人の頭踏んづけながら?!それ人のやることでぃすか?!人の心ないんかお前は?!」
「ディスられてムカついた。撃とう」
「待って!待ってって言ってるでぃしょおおおおおおう?!」
「で?お前は何だ?」
「ララアみたいに飛んでって、例の台詞吐いただけでこれ?!ってことは、お前ララアにおんなじことすんのか?!」
「え?まあ、やる」
「マジで人の心ないんかワレえええええええ!!もういいや!エラルザメハ!」
何かが光り輝いて、フラさんがいつものように震えていた。
「ああ寒いんだね?お腹が特に」
お腹をナデナデして温めてあげた。
でも、あれ?変な夢見た?
凄いムカつく夢だった気がする。
俺は、見た夢のことをすっかり忘れてしまっていた。
てか、有り得ねえのでぃいす。あいつ。
「まさか、ララアの頭踏んづけて銃突きつけるとか、常軌を逸しているのでぃいす!」
法衣のフードを上げて、愛神エラルはブリブリに怒っていた。
何故か、フードの中身は、ジョナサンが知っている女の顔だった。
「巫女キプロス?」
ああ、うるせえ。フードを被り直して、キプロスは振り返った。
神が人界に現れる時、必ず行われるのは、誰か依り代を立てる必要がある。
時には化身たる者、もしくはその使い。
この前のセントトーマスん時、見付けといてよかったのでぃいす!
エラルに捕まったおぼこの名はエウリアデ・キプロス。愛神エラルの化身たる乙女だった。
まあ、今私、使いとかいねえでぃすからねい。
ただ、今回は秘匿の降臨。私がエラルだとバレちゃ困るのでぃいす。
「何でぃすか?炎の巫女」
馬鹿は、完全に語るに落ちていた。
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