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文化祭始まる
明けて、まあ、文化祭が校長の音頭で始まって、妙に寝不足だった俺は、実に久しぶりにステージの上にいた。
「あー。まあ、復活のインクリです。元気ですかー?」
こいつ、相変わらずMCウゼえな。タルカスはそう思っていた。
「じゃあ、21バカから」
たーたららったったー。ってイントロから始まった。
何故か、ステージは大入りだった。
あれかな?インクリの初期メンバーが俺だって情報、ようやく意味持ってきた?
前売り500ループ完売してたし。
その時、観客スペースの隅にいた魔王は、俺のインクリを聴いてたまげていた。
「こんなことがあるのか?インククリムゾンとはな。ほぼ学祭のコピーバンドと思ったが、このバイブスは凄いな。フリップは怒るだろうが、まあそれもいい」
魔王は、凄いメタなことを言っていたようだった。
「ならば、まあ私はブライアンホッパーと行こう」
けったいなマイクを、魔王はステージに向けていた。
あー、変に眠いが、まあよかったなあ。
「イゾルテ、暗黒のインプロのパート、結構よかったぞ?」
あれ?もういない?
ああ。桃色の馬鹿王子の舞台があるのか。
確か、馬鹿王子は午後からだったよな?
それと♡フラさんのおっぱい公演は11時頃だったし、ああ楽しみー♡
とか思ってたら、何かちびっこ演劇始まってた。
まあいっかー。見とくか―。
その選択を、俺は割と深く後悔することになるのだった。
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