第一章./体調不良

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 これ以上の違背(いはい)は、軍特殊部隊の、たかだか一構成員といえども、命取り。  末端であろうが、無かろうが、  …間違いなく"この職務(コレ)"だけは、『知らなかった』では到底、済まされない。  ・・・・・一市民の少女の、護衛と監視。  なぜ、表社会・裏社会の両者界隈で名の知れわたったこの方々が、かの少女にそこまで入れ込むのであろうか。  彼らにはことさら理解ができなかった。  そこまで護るほどに価値のある少女なのか。  ────…あの、地獄のような監獄で。  軍事兵として知力や労役(ろうえき)を搾りとられるだけ搾られ  過酷な労働環境のなか、己と身内のために鍛練惜しまず。  ようやく責務を成し遂げた彼らが軍の特殊部隊を卒業する頃には、すでに、  つぎの配属先が制定されていた。  それが、  ・・・・・とある少女の護衛だったのだが。
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