フォーマル

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 彼女とはたまに会う程度の仲だったが、その時の気分のよさは素晴らしかった。  ある日彼女は言った。 「私はもうすぐ死ぬかもしれない」  彼は絶句した。    それからしばらくして彼女は入院した。  内臓の病気になっていたらしい。  尾崎は彼女の運命はわかっていたのだ。  高校卒業前に彼女は死んだ。  そして今彼はフォーマルの服を着て彼女の通夜に参列している。  いろいろあったがいい友達だったな、と彼は焼香した。          (了)  
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