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壱 花子さん
俺は、来栖真宙
今は学校の七不思議の壱番目、『トイレの花子さん』をやっている。
中校舎 3階女子トイレ奥から3番目の扉を3回ノックする。
男子が入って良いのかって?それは、、そこの、、
外で待ってる女子たちがフォローしてくれるらしい。
メンバーは、女子二人と俺の相棒の笠野遥。
そいつは女子たちと一緒に待っている。
なんてったって、花子さんは一人できた子の前にしか現れないらしいからな。
だから俺は女子トイレに一人で入る、、、いや、入った。
これ結構メンタルやられるわ。キツイ。
まぁ、男子が女子トイレに入る時点でもうやばいけどな。
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「花子さん、花子さん、一緒に遊びましょ」
「はぁーい」
返事が聞こえ、扉を開けて中を覗くが誰もいない。
なんだ、つまんねーの。
そう思い、その場から戻ろうとすると
床が水浸しになっている事に気がついた。
「一緒に遊びましょ…?」
という声が聞こえ、 振り返るとそこには、、
おかっぱ頭の赤いジャンパースカートを履いた女の子がいた。
その女の子は年下だろうか?まぁ俺よりかは確かに年下だろうけどな。
俺は怖い、、と言う感情よりも、、
なんだか、よくわからない気持ちになった。
ただ、今はこの女の子の前から逃げたほうがいい、というのは確かだ。
俺は一歩後ずさった。
すると、その女の子はまた一歩近づく。
俺はハッとした。
なぜなら今さっきまで女子と騒いでいた遥の声が聞こえないからだ。
どうしたのだろうか?
俺が悲鳴を上げるのを聞きたがってるとかか?
「一緒に遊びましょ…?」
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遥side
真宙が女子トイレに入っていった。
「女子トイレに入るとか度胸あんなー」とか思いつつ俺は女子と真宙を待つ。
てかまじで出るんかな。花子さん。
「出たら面白いのに」なんて考えながら真宙の背中を見送る。
「ねーねー、ガチで出たらどーするー?w」
「そりゃあ、悲鳴聞こえた瞬間、大笑いしながら
アイツの青ざめた顔見に行くわw」
「サイテーww」
それからしばらく騒いでいた。
だが、もう10分以上待っているのに真宙が一向に戻ってこない。
どうしたのだろうか。
もしかして、強すぎて固まってるとか?w
そんなことを思いつつ、女子たちに一言声をかけてから
様子を見に行くことにした。
入った瞬間、体がこわばった。
今のこの暑い時期とは思えぬほどの肌寒いトイレ。
こんな肌寒かったか?と思いつつも奥へと足を進める。
奥へ進むと床が水浸しになっていた。
おいおいwビビりすぎてアイツバケツの水でもこぼしたか?と思い、
個室を覗く。
そこには、上履きが片方落ちていた。
紛れもない、真宙の上履きが。
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「テッテレー♪」
は?
そんな愉快な音源とともに、真宙が後ろから驚かしてきた。
「驚いたか?(笑」
ニヤニヤと笑う真宙、そして驚きすぎて声が出せない俺。
あ、ちなみに音源はスマホからだった。
くそ、やられた。
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真宙side
花子さんはどーしたかって?
もちろんで祓ったッ☆(※封印した)
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