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霧子の授業が終わるのを待ちながら、考えるのは吉良さんとの思い出ばかりで、自分でも苦笑する…。 それにしても不思議…と、また記憶を過去に戻して思う。 吉良さんとの電話中にベッドから転げ落ちたあの時、どうしてすぐに私の部屋に来れたんだろう? そして、私の部屋番号を知っていたんだろう…。 しばらくして、吉良さんに確認したことがあった。 「…それってそんなに重要?」 今すぐ答えなきゃいけないの…?と聞かれたと思う。 眉間にシワを寄せて私を見る目はもう…睨みつけていて、激しい苛立ちを瞬時に察知した私は慌てて言った。 「…いえ。いいんです。ごめんなさい…」 すぐに疑問を引っ込めた私に、ちょっと満足げな視線を落として言う。 「錦之助…?俺の周りをチョロチョロしてる奴。あいつに教えられたんだよ、確か」 後で確かめたら、誓って教えてない、と言われてしまったけど。 その後同じことを聞けるはずもなく… 結局謎のまま、現在に至る…。
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