17.Side 吉良

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…しばらくウトウトしたらしい。 モネがゴソゴソ腕から這い出そうとしている。 「…なにしてる?」 「はっ!…あの、おトイレに行こうかと」 起き上がったモネを見て、後悔した。 …鎖骨の辺りにキスマークをつければよかった…あいつらに見えるように。 マーキング…。 俺がそんなことをしたくなるとは… 「…一緒に行く」 「…え?でも…」 「リビング、あいつらが寝てるから」 野獣が3頭も寝ているジャングルに、モネ1人で行かせるわけにはいかない。 「…うわ…っ!」 ドアを開けて、野獣3頭の寝姿に驚いたモネ。 後ろにいる俺の背後に回ってしまった。 見ると…真冬だというのになぜか全員腹を出して寝ている。 椎名に至ってはTシャツも脱ぎ捨てている。 女の子にしてみれば、見るに耐えない醜態かもしれないが…モネがいなければ俺だって、もれなく同じ様な格好で意識を失っていただろう…。 「…お風呂場に入って、ドアを閉めてください…!」 トイレの真ん前で待とうとした俺の胸を両手で押し、モネはそう指示したが… 「…そんな弱っちい力で押されたぐらいじゃ、俺を風呂場になんて追い込めないぞ?」 と意地悪を言ってやる。 「…おしっこ行きたいのに…!もうっバカっ!」 赤い顔で一生懸命俺を押して風呂場に追いやるモネ。 いっそのこと漏らしてしまえばいいのに…と、変態的欲望があることは…もう少し秘密にしておく。 2人で部屋に戻り、ベッドの上で向き合う。 「…もうちょっと、寝ますか?」 「…」 「吉良さん?」 寝乱れた長い髪を片側に寄せていて…モネの細い首筋があらわになってる。 ブカブカの半パンから覗く細くて白い太もも。 じっと向き合ってるだけで、さっきの衝動が甦ってくる。 「…あいつらいつまで寝てるんだろうな…?」 手を伸ばせば、届くところにモネがいるのに、自由に触れられないジレンマでイライラする。 「…そんなこと言わないで。せっかく来てくれた大事な友達じゃないですか…?」 小首をかしげた… 「…チューしたいなぁ」 「…え?」 「…変?」 「…いえ、吉良さんが甘えたような言い方をしたので、どうしたのかなぁって」
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