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プロローグ
聖マリアンヌ愛児園で一緒に暮らした伊藤 翔吾(11歳)と伊東 秋良(11歳)、兄妹の様に育った2人は小学校5年生の晩秋それぞれの親元に引き取られる事になった。
「5年後にまたここで会おうね」
翔吾と秋良は聖マリアンヌ愛児園の正門前で会う事を約束したが高等学校1年生になった翔吾はその場所に行かなかった。
それは壮大な勘違いが原因なのだが俺様気質の翔吾は愛児園の修道女にそれを確認する事も出来ず悶々とその日をやり過ごした。
再会を果たせなかった2人。
そして翔吾と秋良はそれぞれの道を歩んだ。
「あれ、俺、おまえと会った事ない?」
「さぁ」
25歳、勤務先の三共保険株式会社で再会。ところが筈の翔吾の記憶は曖昧で秋良の事を覚えていなかった。
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