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ポジティブとネガティブ
「まあね、ものは考えようって言うじゃん？
雨が降ったってそれをいい方にとらえればいい日になるし、悪い方に取れば嫌な日になる。だろ？
雨はいつか上がるんだ。きっといいこともあると思うよ？」
彼は考え方がポジティブだ。それに比べてわたしはなんてネガティブなんだろう。
いつも何かのせいにして。
悪いことがおこると、周りのせいにして。
雨の日は、いつも雨のせいにしてる。
「あ。」
彼があわてて腕時計を見てた。
話してたらあっという間に時間が過ぎてた。
「じゃあね。あぶないあぶない。
電車に乗り遅れるところだった！」
彼は急いで先を行く。
「じゃあ、またね！」
またね、か…。
彼と話すとなんとなく前向きになれた。雨が悪い訳じゃない。悪いのは私の考え方だ。
そうか。そう言う捉え方もあるよね。
なんとなく今日もまた、気持ちが軽くなる気がした。
お正月が過ぎて、とうとう一般受験の日がやってきた。今日は2月３日。
だけどやっぱり予想通り。
天気は最悪。
昨日の夜から降りだした雨は、雨どころかみぞれに変わり、パラパラと雪が舞う。
どうしてこうも狙ったようにこんな天気に見舞われるんだろ。
だけど彼のあの言葉を思い出した。
『悪い方に取れば悪い日になる。いい方に取れば、いい日だ。雨はそのうち上がるよ…』
今日は大雪じゃなかったし、午後からまた雨に変わるらしい。
そうだ。大雪じゃなくてよかったし、雨の日が悪いと決まった訳じゃない。
今まで頑張ってきたんだし、天気なんか関係ない。
そう考えよう。
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