香水

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「とりあえず、シャワー浴びろ。」 俺は、晶にバスタオルを投げた。 「入らないとだめ?」 「だめ。」 「眠いんだけど。」 「知るか。」 香水の匂いをベッドにつけるな。 晶が抱いたであろう男達の匂いなんて安眠妨害だ。 「早く出てこないと寝るから。」 「って言って、起きててくれるだろ?」 こういう所、ずるくて、ムカつく。 クズ男の癖に、俺の中に入り込みやがって。 「5分。待っててやる。」 「ははっ、真斗は俺に甘いな。」 「3分。」 「おい、それは早すぎるだろ。」 「喋ってないで、早く入れよ。」 「はーい。」 晶は返事をすると、服を脱ぎ捨てながらバスルームまで歩いた。 「いつも言ってるだろ?服は脱衣所で脱げって。」 「めんどい。」 「おい。たくっ...」 結局、俺は晶の脱ぎ捨てた服を拾い、丁寧に畳んだ。 服にこべりついた匂いで吐き気がする。 俺は我慢できずに、晶の服を洗濯機に放り込んだ。
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