拒め、ばか。

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「ねぇ、なんでそんなに格好いいの?」 「いつもと同じだろ。」 風呂から出るなり、晶が言った。 「どこに行くか言わないから、どこにでも行ける服にしただけ。」 「相変わらず、黒が似合うね。」 「晶は何着る?」 「真斗が決めて。」 俺はクローゼットから、白のTシャツを手に取り、晶に渡した。 「そのTシャツと、ズボンはこれ。この丈なら晶も着れるだろ?」 「この組み合わせすき。」 「なら、早く着替えろ。風邪ひくぞ。」 「俺もピアス開けよっかな。」 「晶、痛いの苦手じゃん。」 「そうだけど...」 俺はシルバーのピアスを耳につけた。 「わるい、そこのワックス取って。」 「はい。」 「ありがと。」 「真斗、前髪伸びたよね。」 「だから、固めないと鬱陶しくて。」 「俺は今の髪型好きだよ。」 「そうか。」 好きとか簡単に言うなよ。 俺はなんとか冷静を装い答えた。
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