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「瑠璃お兄ちゃん、優しいからなぁ」
「でもね、私は夢も追うけど、やっぱり瑠璃くんに一番側にいて欲しいの。瑠璃くんがプロポーズしてくれるように翡翠くんがそれとなく仕向けてくれないかな? すぐではなくてもいいんだけど……」
薫蘭風お姉ちゃんは人差し指と人差し指を突き合わせて恥ずかしそうに笑う。
「薫蘭風お姉ちゃん、本当瑠璃お兄ちゃんのこと大好きなんだね」
「そりゃそうよ。瑠璃くんはずっと私の最推しだもん」
「僕がんばる。うまくできないかもしんないけど、薫蘭風お姉ちゃんのために」
「翡翠くん、ありがとう。さて戻ろうか。瑠璃くん、多分お父さんに絡まれてたじたじになってるし。助けに行かないとね」
また橋を渡って山道を歩いて、みんながバーベキューの火を見つめているとこに戻る。
「去年より少なければいいんだ! だったら二千人はナンパできるからな!」
そこには酔っ払った伊織先生が一人で騒いでいて全員死んだ目でそれを見つめている。
「どうせ私は将来翡翠くんと結婚するんだ! それまで遊ばせてもらうよ!」
薫蘭風お姉ちゃんのお願いも大事だけど、将来がおかしなことになった場合、慰謝料どれだけ分捕れるか伊織先生の資産も調べておかないとな。ちょっとだけ僕は黒くなった気がする。
八月に続くよーー!
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