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ただ、気が付いたら二人の顔はゆっくりと近づいていった。
スクリーンのエガオとカゲロウのように。
二人の視線が合わさる。
互い互いの顔しか見えなくなる。
"これが愛だと貴方が教えてくれた……"
あのフレーズが再び流れる。
挿入歌と歓声と悲鳴に合わせて心臓が鳴り響く。
そして……二人の唇が重なり合う。
ゆっくりと、優しく、互いを確かめ合うように。
挿入歌が終わりを迎える。
歓声と悲鳴が潮のように引いていく。
スクリーンのエガオとカゲロウは、唇を離し、再びストーリーの中に入っていく。
それでも二人の、オミオツケさんとレンレンの唇が離れることはなかった。
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