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「だって……あの時は時間がなくて本当に焦ってたし、仕事サボって女の子口説くなんて何て奴だろうと思ったから……」
そんな風に思ってたんだ……レンレンは、はははっと苦笑いする。
「だからオミオツケさんに声かけられて呼び出された時は本気でビビりました。ボコられるんだって覚悟しました」
「どう考えたって勝てないでしょう。私じゃ」
オミオツケさんは、頬を赤らめて目を反らす。
みそ汁のエガオがじっとオミオツケさんを見る。
「まさか……みそ汁を飲みたいだなんて言い出すとは思いませんでした。しかもこんな……」
レンレンは、上空で円を描く造形物たちを見上げる。
「もうレンレン君しか頼る当てがなかったの。これでもすごい勇気がいったのよ」
「そうでしょうね」
レンレンは、笑う。
「断られたらどうするつもりだったんです?しかも話したことない人間にこんなの見せて大騒ぎになったらオミオツケさん大変な目にあってたかもしれないのに……」
「それは大丈夫」
オミオツケさんは、即答する。
レンレンは、眉を顰める。
「レンレン君なら信頼出来るって……初めて見た時からそうそう思ったから」
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