最終話

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 こんなにデレているのにクラスや生徒会では今まで通りのクールで知的に過ごしているというから信じられない。 「そろそろここでみそ汁飲むのは止めませんか?」  レンレンが言うとオミオツケさんの顔に悲壮が浮かぶ。 「えっ?私のこと嫌い!?」 「いや……そうじゃなく……」  レンレンは、周りを見回す。  男子生徒の痛々しい視線と、女子生徒の恋愛漫画を読んでる時のような興奮した視線が突き刺さる。 「もう……妹さんと飲めるようになったんですよね?」 「うんっ今朝も飲んできたよ」  オミオツケさんは、嬉しそうに言う。  一緒に飲むと言う方法を確立して以降、オミオツケさんは妹に手を添えてもらいながら毎日みそ汁を飲んでいる。  妹は、オミオツケさんと飲めることがとても嬉しいようで「今日もお姉ちゃんにおみそ汁飲ませるのぉ」と笑っているらしい。 「なんかおままごとの人形になったみたいよ」  そう言ってはにかんで笑う。 「そうですか……それなら学校で飲まなくても……」 「それとこれとは話しが別!」  オミオツケさんは、ばっさりと斬るように言う。  レンレンは、思わずたじろぐ。
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