第二話

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 彼女は、鞄を膝の上に乗っけると中から300mlの小さなペットボトルを二つ取り出す。 「飲まない?……って意味だったんだ」  そう言った彼女は少し恥ずかしそうだった。 「座って」  彼女に促されてレンレンは座る。 「何が好きだか分からなかったから」  そう言って彼女は、レンレンの前に二つのペットボトルを置く。  一つは普通の冷たい緑茶。  もう一つはミルク入りのコーヒー。  レンレンは、じっとミルク入りのコーヒーを見る。 「コーヒーがいいの?」  そう言って彼女は、コーヒーをレンレンに渡そうとする。 「いえっこっちで」  そう言って緑茶の方を取る。  彼女は、眉を顰める。 「いいの?」 「はいっ大丈夫です」  レンレンは、頷くとブレザーの裏ポケットから財布を取り出す。 「お幾らですか?」 「いらないわよ」  彼女は、唇を尖らす。 「私が呼び出したんだから」  そう言って彼女は、コーヒーの蓋を開ける。 「温くなる前に飲んで」  そう言って彼女はコーヒーに付ける。  顎を突き上げるようにクイっと上げて、小さく喉を鳴らしながら飲む。
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