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彼女もあの女子二人と同じように何らかの事情があってみそ汁が飲めなかった。だからオミオツケと呼ばれると反応してしまうし、それが二次災害となって悪評になってしまったのだ。
本当は、嫌いじゃないのに……。
「つまり、えっと……」
「オミオツケでいいって言ったでしょう」
「それではオミオツケさん」
レンレンは、背筋を伸ばし向い合う。
「オミオツケさんも何らかのアレルギーがあってみそ汁が食べれない。だから、オミオツケさんでも食べられるみそ汁を作って欲しい……そう言うことですね?」
確認をしつつもそれで間違いないはずだ、とレンレンは確信していた。
それ以外に彼女が自分に声をかける理由なんてない。
しかし、彼女は首を横に振った。
「私にアレルギーはないわ」
彼女……オミオツケさんの言葉にレンレンは驚く。
「と、言うよりも大豆アレルギーの人でもお味噌は食べれるの。お味噌は脱アレルギー食品よ」
そうだった……。
オミオツケさんに指摘されるまですっかり失念していた。
あんなに勉強したのに……。
レンレンは、恥ずかしさに頬を赤く染めて俯く。
「では、他の?出汁とか具材ですか?」
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