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レンレンは、訳が分からないままインスタントみそ汁とオミオツケさんを交互に見た。
十分後
レンレンは、インスタントみそ汁の器に触る。
「冷めました」
レンレンは、食堂の角に立ったままのオミオツケさんに声をかける。
しかし、オミオツケさんは冷めた目で疑わしそうにレンレンを見る。
「本当に?」
「そんなことで嘘ついて俺にメリットありますか?」
「メリットとかではなく、純粋に貴方が危なくないかを心配してるの」
オミオツケさんの冷めた目が小さく震える。
とても不安そうに。
訳が分からない。
そう思いながらも彼女の不安げな様子を見ると無視することは出来ない。
レンレンは、インスタントみそ汁を左手で持ち、右手の人差し指を立てて、みそ汁の中に突っ込んだ。
突然の行動にオミオツケさんは、驚いて目と口を丸くする。
レンレンは、そんな彼女の様子を横目に人差し指でみそ汁を掻き回す。
「ほら、もう熱くないですよ」
そう言って人差し指を抜き、先についたワカメの欠片を舐めとる。
「ちゃんと飲んで始末するから安心してください」
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