第三話

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 凝ったものではなく、豆腐の味噌汁を何倍にも薄くして、ご飯と炊いておじやにしたものを準備した。  見た目も綺麗で食欲が湧き、味は大人にとってはあまりにも薄すぎるもののほのかな旨味を感じる一品。  一歳にも満たないオミオツケさんも母特製のおじやを見て嬉しそうに笑っていた。  いざ実食。  オミオツケさんを赤ちゃん用の椅子に座らせ、父が見守る中、母が離乳食の器を近づけ、スプーンで掬おうとした瞬間である。  おじやが弾けた。  爆竹が地面で踊って爆ぜるように。  汁と豆腐、米を部屋一面と両親の顔に飛び散らせて爆発した。  何が起きたか分からず、両親は唖然とし、小さなオミオツケさんは突然、起きた不可解な爆発に怖くなって大泣きした。  我に返った両親は、何が起きたか話す前にオミオツケさんを宥めて泣き止ませ、家の中を綺麗にし、顔を洗った。  そして改めて何が起きたのかを確認するも器には傷一つなく、飛び散った汁も米も常温。空調に変化はないし、窓は閉めてたから突風だって起きてない。
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