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どんなに霊験あらたかな神社の神主、寺の住職に見せても言われるのは"可愛い赤ちゃんですねえ"、"お宮参りですか?""男の子?女の子?"等々、どこにでも転がってるようなありきたりな言葉を言われただけだったと言う。
「あんまりにも普通過ぎて父も母もお祓いを頼むこともなかったそうよ」
そう言って彼女は"お茶ありがとう"と言って口を付ける。
大和撫子に相応しい綺麗な所作だ。
「そんなこと……あるんですか?」
あんな不可思議な現象が起きてるのに誰も気づかないなんて……。
しかし、オミオツケさんは冷めた目を細めて言う。
「あるわよ」
「えっ?」
「だって君……神社の神主やお寺の住職が修行したくらいで霊力や魔法みたいのが身につくと思う?」
オミオツケさんの淡々とした言葉にレンレンは声を詰まらせる。
確かにそうだ。
お寺や神社で座禅や断食、お清めをしたところで悟りは開けても不思議な力なんて身につく訳はない。
そんなファンタジーなことが現実に起きるわけがないのだ。
本来なら。
「父も母もそのことに気づいて神社やお寺に頼るのはやめたの。自分の娘にファンタジーが起きてるって言うのにね」
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