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第四話
翌日、レンレンとオミオツケさんは、一日の授業を全て終えてから空っぽの食堂に集合することになった。
本当は生徒二人だけで食堂を使うなんてもっての外なのだが教師陣から信頼の厚い二人は生徒会の協力でレンレン定食の新メニューを開発すると言う名目を作り、それを告げるとあっさり信じられ、放課後の使用を許可された。
食堂に入るとレンレンは、予めコンビニで購入したインスタントみそ汁を五つ用意する。
アサリ。
ナメコ。
油揚げ。
豆腐。
そして根菜。
用意されたみそ汁を見てオミオツケさんの表情に緊張が走る。
「まずはみそ汁の法則を掴みましょう」
どんなみそ汁でも現象は起きるのか?
鍵となる条件はあるのか?
種類によって反応の差はあるのか?
そして差異があった場合、その原因は何なのか?
それを追求すべくレンレンは五つのみそ汁の味噌と具を器に入れ、お湯を注いだ。
その間、オミオツケさんは食堂の隅に座って、レンレンが用意してくれた特製ハーブティーを飲んでいた。
とても良い香りで緊張した心が少しだけ解れていく。
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