第四話

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「最初のアサリ……」  レンレンは、みそ汁まみれになったテーブルからアサリを摘み上げる。 「これはスマホの無料ゲームにある青虫育成ゲームのエンディングですよね。しっかりと育った蝶が仲間と一緒に大きな花の蜜を吸うハッピーエンド」  レンレンに言われて、「あっ」とオミオツケさんは口を開く。  確かに一週間くらい前に購入してプレイした。  簡単だし、あまり面白くなかったけどエンディングが綺麗だったので覚えている。 「ナメコは、多分キノコを食べて大きくなるあのゲームで油揚げは"集まれワンコの森"、豆腐はあのパズルゲームでしょ。今、思うと一番最初に見た魚もゲームセンターとかにある釣りゲームによく登場する幻の魚ですよね。なんか見たことあるな、って思ったんですよ」  レンレンは、次々に現象の正体を言い当て、その度にオミオツケさんの脳裏にゲームのシーンが浮かんで現象と重なっていく。 「最後の根菜はゲームじゃなくて"エガオが笑う時"の主人公、エガオのバトルシーンですよね?最近流行りのラノベの。俺もあの小説好きで読んでま……」  レンレンは、言いかけた言葉を飲み込む。
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