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オミオツケさんは、子犬のように呻きながら、みそ汁の件が進んだことが嬉し過ぎて夜遅くまで星屑カッピーをプレイした自分を呪った。
「だって……面白いんだもん……星屑のカッピー」
あのまん丸い星形のキャラ。
夢の国のような世界観。
そんな馬鹿なとつっこみたくなるような戦う理由。
そして最終的に誰もが癒されるようなストーリー。
「どこにゲームを卒業する理由があるのよ……」
オミオツケさんは、子どものように切実に声を漏らす。
レンレンは、少しずつ殻が外れるように見えてくるオミオツケさんの天然ぶりにどう対応したらよいか些か悩んだ。
「とりあえず……次行きましょうか?」
そう言ってレンレンが用意したのは同じような具なしのみそ汁だった。
先程と何の変化もないみそ汁にオミオツケさんは眉を顰める。
「触ってみてください」
レンレンは、和かに言う。
オミオツケさんは、訝しく思いながらもみそ汁に触れる。
みそ汁が泡吹き、一気に天井上まで飛び立つ。
そこに現れたのはみそ汁で形どられた、パンの頭を持った幼児向け番組のヒーローだった。
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