第五話

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 当然だが何も起きない。 「前も言ったけどみそ汁以外では何も起きないの。だからお味噌を持ったって……」  オミオツケさんは、言いかけた口を閉じる。  レンレンがあまりにも真剣な顔をしていたから。 「……なるほど」  レンレンは、顎を擦りながら厨房に戻っていく。  コンロの前に立ち、鍋に火をかけ、ゆっくりとお玉をかき混ぜながら何かを作り始める。  オミオツケさんは、気になって覗くも距離があって何をしてるか分からず、匂いを嗅ごうともみそ汁の香りが強くて分からない。  仕方なくオミオツケさんは、元の位置に戻って椅子に座って待った。  十分ほど経過し、お椀を持ってレンレンは戻ってくる。 「お待たせしました」  そう言ってレンレンが置いたお椀の中身は……。 「コーンスープ?」  オミオツケさんの前に置かれたのは鮮やかな黄色のコーンスープであった。  確か食堂のB定食の人気メニューと言っていた……。  いや、普通のコーンスープよりドロっとした感じが強いように感じる。 「どうぞご賞味ください」  レンレンは、和かに頭を下げる。 「レンレン君?」 「美味しいですよ」  レンレンは、穏やかに微笑む。
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