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唖然とするオミオツケさんとレンレン。
エガオになったみそ汁は空中で飛び跳ねながらリズムを取って踊るように大鉈を振り回す。
そしてレンレンを見つけるとリズムを刻みながら近づき、大鉈を振り回してレンレンの頭に振り下ろす。
オミオツケさんは、レンレン君!と悲痛に叫ぶ。
レンレンは、左手を上げて攻撃を防ぐ。
大鉈がレンレンの身体に触れた瞬間、エガオの形を模したみそ汁はパンっと弾けて床に散らばった。
レンレンは、散らばったエガオの残骸……もといみそ汁を見る。
「なんで……みんな俺を攻撃してくるんですかね?」
レンレンは、不服そうに呟く。
「大丈夫⁉︎レンレン君⁉︎」
オミオツケさんは、慌ててレンレンに近寄る。
「大丈夫ですよ。いつも通り冷ましてから出したので」
「でも、エガオの攻撃をまともに受けて……」
「エガオじゃなくてただのみそ汁ですから……」
現実と虚構をごちゃ混ぜにして言うオミオツケさんに少し呆れながらレンレンは言う。
オミオツケさんもそれに気づいて恥ずかしそうに赤く染めた頬を両手で挟んで顔を背ける。
「それよりもどうでした?」
「えっ?」
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