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オミオツケさんは、顔を俯かせる。
しかし、レンレンにはその気持ちが充分に伝わった。
「はいっ」
レンレンは、小さく笑みを浮かべた。
「また、頑張りましょう」
「……うんっ」
オミオツケさんは、顔を伏せたまま頷く。
厨房に残ったみそ汁の温もりが優しく二人の周りを包んだ気がした。
次に二人の予定が合うのは一週間後だった。
生徒会の活動や予備校、それにお互いのプライベートを考えれば普通に友達と予定を合わせて遊ぶのも小学生でもない限りはそんなもののはずだがオミオツケさんにはその時間がとても長く感じられた。
学校で授業を受けている時も、生徒会の活動をしている時も、学校で友達と話す時も、自宅で妹と遊び、大好きなゲームをし、ラノベを読み、アニメを見ている時も、どこか上の空で彼女の周りの人達もクールで知的なオミオツケさんの様子が変なことを訝しんでいた。
しかし、当の彼女は周りの心配していることならなんてまるで気づかず、次の食堂に行く日を楽しみにしていた。
そしていよいよ食堂に行く日を明日に迎え、生徒会活動を終えたオミオツケさんは気分高らかに階段を下りている、と。
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