第七話

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 そんな疑問をオミオツケさんは視線でレンレンにぶつける。しかし、レンレンはそれに気づいてるのか、気づいてないのか?和やかな笑顔でオミオツケさんを見た。  その笑顔で見られると……何も言えなくなってしまう。 「分かった」  オミオツケさんは、静かに頷く。 「やってみる」  オミオツケさんの言葉にレンレンは笑みを深める。 「頑張りましょう」  そう言って綺麗に畳んだハチマキをオミオツケさんに渡す。 「大丈夫です。クールで知的なオミオツケさんなら乗り越えられますよ」  クールで知的……。  周りがオミオツケさんに勝手に持って、与えた印象(イメージ)。  何故だろう?  彼からそんな風に呼ばれるのが凄く嫌だった。  しかし、クールで知的なオミオツケさんはそんな感情をおくびも出さず、冷静な顔で「分かったわ」とハチマキを受け取った。
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