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レンレンは、左の頬を人差し指で掻く。
「甘いものがそんな得意じゃないので……」
得意じゃない?
その言葉にオミオツケさんはムッと眉を顰める。
得意じゃないのにあの子からクッキーを受け取ったの?
オミオツケさんの心に小さな怒りが沸いた。
レンレンも彼女の微かな変化に気づき、困ったように頬を引き攣らせる。
「と……とりあえず行きませんか?上映時間も近いし、飲み物も買えなくなっちゃいますよ」
飲み物という言葉にオミオツケさんは、はっとする。
そうだ。今回の飲み物はエガオの鎧型のホルダーと大鉈のストローになった限定品だった。
「急ごう!レンレン君!」
オミオツケさんは、普段の彼女のらしからぬ大股で映画館のあるショッピングモールに向かって歩き出す。
しかし、その姿もまた可愛らしいくレンレンはほっこりとすると同時に話題を変えられたことにほっとしながらその後ろを付いていった。
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