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「ちょっと、待って」
彼の手は躊躇なく私の肌を撫でる。泡がついているから余計動きが滑らかで、身体は敏感に反応してしまう。
「こういうのはっ……だめ」
「なんで? 今日はたくさん汗かいたから、しっかり洗わないと」
あくまで私の身体を洗うことが目的のように言うけれど、手つきは明らかに色っぽい。
鏡越しの彼はどことなく楽しそうで、私の反応をじっと見つめながらいやらしく指を動かす。
「待っ……あぁ」
もう声を我慢できなくて、情けない嬌声が漏れる。
「こんなとこでエッチな声出しちゃだめ」
そんなふうに耳元で囁かれて、ますます恥ずかしさに悶える。
中村くんは意地悪だ。
口ではそんなことを言うくせに、両手は両方の乳房を揉みしだき、先端を弾いたり擦ったりして激しく刺激を与える。
あまりの気持ち良さに弛緩して、頭がふわふわしてきた。
「おっぱい気持ちいい?」
「ぁんっ……気持ちい……」
「素直で可愛い」
また可愛いと言ってくれた。
彼に可愛いと言われる度に、胸が幸福で満たされる。
胸を愛撫されながら耳の奥を舐められると、身体の奥がびくりと痙攣し絶頂を迎えた。
一際大きな声を出してしまったから、彼にもそれがバレたみたい。
「胸だけでイッちゃったの?」
わざと意地悪に囁くから、もっと羞恥心を煽られる。
「エッチな身体になっちゃったね」
そうくすりと笑う中村くん。
悔しくなって振り向き、膝立ちになっている彼の下半身を見つめた。
「中村くんだって……」
彼のそれはさっきよりも大きくいきり立ち、改めて感じる大きさにごくりと固唾を呑んだ。
こんなに大きいの、本当に私は受け入れられるのかな。
そう怖じ気づきそうになるも、気持ちを奮い立たせる。
「中村くんも洗ってあげる」
手にボディーソープをつけて、そっと彼のものを握る。
「っあ……ん」
彼の色っぽい吐息が響く。
手の中でそれはもっと大きくなり、熱さも増していく。
先端からはじわりと蜜が溢れ、ボディーソープと合わさって卑猥な音を立てた。
「亜依……いいよ……あー」
トロンとした目で快感に喘ぐ姿が愛らしくて、もっと気持ち良くさせたくて手の動きを速める。
彼は私の胸を撫でながら、荒い吐息を漏らした。
「も……イキそう」
淫らな声に煽られて激しく手を動かすと、彼はびくっと痙攣し白濁した液を勢いよく放出した。
「ごめ……イッちゃった」
初めて彼を満足させられたことに充足感を覚え、喜びが込み上げる。
だけど同時に焦りも感じた。
もしかして、また身体を重ねる前に終わっちゃった?
そう心配になりながらも、彼に促されるまま一緒に湯船に浸かった。
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